CONCERIA WALPIER s.r.l.

ワルピエ社

ワルピエ社 CONCERIA WALPIER s.r.l.

ワルピエ社イメージ

革好きでその名を知らぬ者のない皮革の王様ブッテーロ、そのふるさと。

ワルピエ社は、イタリア植物タンニンなめしレザーの代名詞、「ブッテーロ」のタンナーです。
1974年に、イタリア中部のトスカーナ州、フィレンツェ近郊のサンタクローチェ村に、ジーノ・チャンパリーニ氏によって創業され、現在は子息のヴァルター氏と、孫のミケーレ氏によって経営されています。

第二次大戦後に北西部からの産業革命の影響が及びづらく、現在では「第三のイタリア」と言われるイタリア中部では、家内制手工業の中小企業が多く残り、ルネサンス時代の古き良きものづくりの伝統が今も息づいています。ワルピエ社も、当地にたくさんある家族経営の小規模タンナーのひとつです。日本でいえば田舎の町工場のような小さな会社が、世界的に有名な皮革をいくつも送り出しています。

ジーノ氏は元々、底革を専門に鞣すタンナーで修行され、厚みのある革を作る技術に長けていました。それを活かして、理想のベルト用の革を作るために、事業を始めたそうです。同社を代表する皮革、「ブッテーロ」、「マレンマ」や「エトルスコ」は、どれも厚みのあるしっかりとした革です。

同社は、イタリア植物タンニンなめし協会に属していて、伝統的な植物タンニンなめしを行っています。その土地の風土に根差した仕事であることは、革の名づけからもわかります。
たっぷりオイルの入った「マレンマ」は、トスカーナ州のグロッセート県のマレンマ湿地帯から。水の豊かな沼沢地になぞらえられています。「ブッテーロ」は、そのマレンマ地方のカウボーイ(牛飼い)の名前です。エトルスコは、紀元前8世紀ごろ、イタリア中北部に住んでいたエトルリア人という先住民族の名前からです。革の名前の、そのふしぎな音の響きを口にするたび、紀元前から続く革鞣しの伝統に思いを馳せてしまいます。
しかしまた、同社は新しい革づくりの試みにも果敢に挑戦されています。例えば「ドラーロ」や新作の「ブッテーロハッチ」では、スムースレザーのための上質な下地に、タンナーが手ずから型押し加工を行っています。それによって、傷つきにくさや扱いやすさという特性を帯びさせたり、新たな魅力のある表情をつけたりと、日々、新しい魅力を追求されています。

所在国 イタリア
設立 1974年
主ななめし方法 ベジタブルタンニン
主な製品 ブッテーロ、ドラーロ、ブッテーロハッチ、エトルスコ、マレンマ、マレンマボックス